娘が粘膜下口蓋裂と診断されたのは、4歳の時でした。
そもそも気管切開をしている娘、喉頭のファイバー検査をした際に、口蓋垂(喉ちんこ)に割れ目があることを指摘され、その疑いを伝えられました。
全く予期していなかった訳ではなく、それ以前に通っていたST(言語リハビリ)の先生から、「鼻から息がもれることがある」と指摘されていました。
構造上の問題があるのかもしれないが、そればかりはファイバー検査をして見ないと分からない。と言われていました。
確かに、カ行やサ行がうまく発音できない娘。カキクケコなどが、ハヒフヘホになってしまいます。
年々上手くなっては来ましたが、一番難しいのはサ行ガ行ダ行。
鼻から息が漏れてしまうことで、ハ行になってしまうそう。
普通、人はカ行やサ行を発音するときに、喉ちんこのところが塞がって発音します。
今までまるで考えたことがなかったのだけど、確かに意識してみると喉の奥を締めて発音している。ふーっと息を吹くときや、息を止める時もそう。
この時に喉ちんこあたりの動きがうまくいかず、隙間があいてしまっている状態だと、鼻から息が漏れてしまって抜けた様な発音になってしまう様です。
これが「鼻咽腔閉鎖不全」と言います。
口の中をのぞこうとしても、口が小さめの娘の喉ちんこはなかなか見えず。
はっきりと目視ができませんでした。
まあでもファイバー検査でその結果を聞き、やはりなと。
結局その後に色々な事があり1ヶ月もICUに入る事態になり、粘膜下口蓋裂について検査や治療が始められるのはその1年後ほどになります。
粘膜下口蓋裂という診断をするにあたり、3つの兆候を検査する必要があります。
そのために通常に起きている状態で鼻から内視鏡をする必要があります。
鼻の奥にあんな管みたいな物を突っ込まれる・・どう考えても穏便にできる検査ではない。
直前になり嫌だと逃げまわる事態もありましたが、先生がめちゃくちゃソフトに、ゆっくり挿してくれたのでそこまで暴れてしまうこともありませんでした。
内視鏡をセットした状態で、「あーと言って」とか言われる。
まあ完全にできたわけではなかったけれど、いいでしょう。と先生。
結果、口蓋の真ん中に薄い正中線があること。喉ちんこがわれていること、口蓋に骨の隆起した部分があること(だったかな?)
粘膜下口蓋裂の確定診断が下されました。
ただ、そこまで口蓋垂が短くもなく、ある程度動きもある。でも後もう少し動いて欲しいという状況だそう。
口蓋形成術を勧められました。
粘膜の下で筋肉が離断している状態なので、粘膜に切開を加え、中の筋肉を剥がし正常の状態で縫合する。というもの。
単純に、喉ちんこがわれてるからそれをくっつけるために縫うくらいかな。。と思ってた自分を殴りたくなるくらい壮絶な手術でした。